雑記帳

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全ては問いの質で決まる 〜"みんなでアジャイル"書評〜

とあるきっかけがあって、"みんなでアジャイル"をお盆休み中に読んだ。

www.oreilly.co.jp

存在は知っていたものの、またアジャイルとかスクラムのテクニック本でしょとかひねくれた偏見を持っていたが、日々改善を繰り返しながらチームとして共通のゴールへ向かうための価値観や考え方を丁寧に言語化してくれているとても良い本だった。

感想

全体を通して、エンジニアの文脈で語られがちだったり、具体的なプラクティスについて背景や解決したい課題について深ぼられることなく議論されがちなアジャイルというものについて、なぜアジャイルな文化をつくりたいのか、どういった価値観であればよいのか、どういった組織課題を解決したいのか、など目的についてしつこいほど何度も繰り返し言及している。
巷で見かける、"いわゆる"スクラムアジャイルについての議論に対して漠然と抱えていた的外れ感の答えや、自分たちがチームで作り出そうとしてるムーブメントについての強力な武器を得られた気がした。

1章のまとめにある"アジャイルはシンプルにできている(だが簡単ではない)"というタイトルがアジャイルを浸透させる難しさを端的に表しているなと感じた。
シンプルだからこそさまざまな手法が存在する余地があり、様々な課題や方向性を持つ組織に持ち込む器の広さがアジャイルにはあるからこそ、自分たちの組織の課題を解消するためにどのようにアジャイルの原則を適用すべきか自分たちの頭で徹底的に考え、行動しなければならない。

幼い頃から今に至るまで目的を考え行動する訓練をあまりしてこなかった人には確かにとてもむずかしいだろうし、個人ではなくチームや組織として実現するために能動的な進行役として推進していかなければならないということを改めて突きつけられ、身の引き締まる思いをした。

この本をおすすめする人

  • どういったかたちであれ、チームでものづくりをしている人
  • チームや組織での仕事のしざまに停滞感を感じている人
  • スクラムアジャイルの文脈でよく紹介される手法に違和感を感じている、または導入してもあまりうまくいっていないと感じている人

ムーブメントとしてのアジャイル

様々な失敗を繰り返しながら自分たちなりにアジャイルの本質の一部だけでも理解できたチームが、改めてアジャイルソフトウェア開発宣言の全文を見ると17人の賢人が言いたかったことがより深く理解できると思う。

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"チームが機能するとはどういうことか" 書評

所属する組織で期待される役割が変わり、これまで以上にチームの動き方に意識を向ける機会が増えた。
どういう事を考え、働きかけるべきか学ぶために、Amy C. Edmondson著の "チームが機能するとはどういうことか"を読んだ。
本の刊行自体は2014年だが、今読んでも内容の古い点などは感じられず、リーダーがどういうスタンスであるべきか、チームメンバーにどうあってもらうべきかなど、チーミングについてよくまとまっていた。
今後大いに参考としていきたいと思ったので整理がてら書評を書く。

この本をおすすめする人

- チームを率いる役割を担う人
- チームのリーダーとしてどう考え、振る舞うべきか悩んでいる人
- チームメンバーにどういったスタンスでいてもらえばよいかわからない人
- 仕事の特性を踏まえ、チームがどう学習していけばいいか知りたい人

世の中には様々な仕事の特性があり、組織規模に合わせた様々なサイズのチームが存在すると思う。
そういった様々な背景や状況のチームを率いる人に対して、リーダーとしてのあり方やチームメンバーの行動変容の方法など様々なアイデアフレームワークを提供してくれる本である。

当然それらのツールをそのまま適用してもうまくいくわけではないが、自分たちを一度客観視するためにはとても有用な本だと思った。

全体の構成

この本は全部で3部、8章構成になっている。
第1部では、チーミングとはなにかやそのプロセス、メリットなどの説明を行っている。
続く第2部では、チーミングの人間的な側面について主に述べ、フレーミングを使った行動変容や心理的安全、失敗の重要性について述べている。
最後の第3部では、どのように旧来の組織から自律的にチーミングを行える組織へ変容させたかを実例を交えながら説明している。

参考になったところをピックアップ

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ISUCON11予選に参加した(47995点で予選落ち)

要約

2021/8/21 に開催されたISUCON11オンライン予選に参加した。
結果は47995点で598チーム中79位くらい。
初参加かつほぼノー練習の状態にもかかわらず、一応目標にしていた100位以内に入れたのでOK?と思いつつ、他の参加者の参加エントリを見ているとだんだん悔しくなってきた!

isucon.net

ISUCON11の概要はこちら。

初参加のISUCON

随分前から存在は知っており興味はあったが、休みの日に8時間も拘束されるのか~疲れそうだな~と思い敬遠していたISUCON。(同じ理由で競プロにも興味はあるがコンテスト出場はしたことがない)
社のslackで#club-isucon というチャンネルがあり、わいわいして楽しそうだったのと、かつ会社で同じチームの @budougumi0617 さんも初参加されるとのことだったので、申込み人数の上限に達する直前にすべりこみ申し込みをした。
Speed of Sound というチームを組んだ。当日知ったがPerfumeの曲名らしい。⊿は昔よく聴いてたはずなのに気づきもしなかった・・・

予選までの練習

予選1ヶ月くらい前に過去問の中でも特に良問といわれているISUCON9予選問題を解こうと matsuuさんが公開してくださっていたAMIを使ってインスタンスの立ち上げ、ベンチマークの実行まではやった。
しかし公私(特に公)が忙しすぎて平日夜や休日に練習をする体力が0になり、結局きちんとチューニングをする練習をすることなく予選を迎えることになってしまった。なので実質無練習。
github.com

@budougumi0617 さんは事前に競技序盤の初速を上げるためのさまざまなチートシートを作成してくださっており、もう当日序盤の諸々はおまかせすることにしつつ、ボトルネック解消してスコアに直接コミットできるようにするぞ~~~~~と祈りながら前日は寝た。
今考えると完全に他人任せ・・・すいませんでした・・・。
github.com

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vim+vimtex+latexmkで修論を書く

久しぶりにvimの話題です

現在M2なのでそろそろ修論を書くためのアレヤコレヤが始まってくる季節だが,やる気が起きないので修論を書かざるをえない状況に自分を追いやるために外堀から埋めていくことにした.
その第一段階が今回の執筆環境のセットアップである.
今まではOSX上のTexShopでたまーに執筆していたが,ここ1年はvimばかり使っていてどこまでvimでできるかチャレンジしてみたくなり,修論vimで書いてみようと思い立った.

導入の流れ

  1. vimをインストールする(説明省略)
  2. texliveをインストールする(vimtexで使うlatexmkもインストールされる)
  3. vimtexをインストールする
  4. latexmkの設定
  5. vimtexの設定
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